メディカルトリートメントモデル
世界基準の予防プログラムでセルフケアをサポート
歯磨きやメンテナンスをきちんとしていても、むし歯や歯周病が防げず不思議に思う方がいらっしゃると思います。これまでは、お口の中を清潔にしていれば予防ができると考えられてきました。それでもむし歯や歯周病になるのは、歯を悪くする原因を調べてリスク評価をしていないからです。
当院は、リスク評価をして予防管理プログラムを考える「メディカルトリートメントモデル」に添った診療を行っています。徹底してお口の検査・分析・リスク評価を行い、それを基に担当歯科衛生士が予防管理プログラムを作成して、責任をもってセルフケアのお手伝いをいたします。
メディカルトリートメントモデルに取り組む数少ない医院
当院は、山梨県では数少ないメディカルトリートメントモデルに取り組む歯科医院です。メディカルトリートメントモデルとは、山形県の「日吉歯科診療所」熊谷崇院長が実践している予防プログラムです。スウェーデン方式の「メディカルトリートメントモデル」が原型になっています。日本で「メディカルトリートメントモデル」を取り入れた診療ができるのは、熊谷先生の講座を受講して、認定証を授与された歯科医院だけです。非常にハードルが高く、本気で取り組まなければ認定証の授与は難しい講座ですが、当院の院長は正式に授与された数少ない歯科医師の一人です。
学的なリスク評価で予防する「メディカルトリートメントモデル」
メディカルトリートメントモデルは、世界基準のスウェーデン方式を取り入れた予防プログラムです。検査・診断・リスク評価・予防プログラムの立案・メインテナンスを通して、オーダーメイドで予防管理をマネジメントします。検査項目は多岐にわたり、唾液検査・カリエスチェック・歯周病検査・レントゲン撮影・口腔内写真など8項目。検査結果を科学的に分析して、むし歯・歯周病リスクを評価します。むし歯・歯周病があった場合は、最小限の治療をした後、具体的な予防プログラムを作成。それをもとにメンテナンスや歯磨き指導などを実施して、むし歯・歯周病を予防します。
●予防先進国スウェーデン式の予防プログラム
予防先進国スウェーデンは、国家の一大プロジェクトとして予防プログラムに取り組んでいます。そのプログラムは、口腔内を科学的に分析してむし歯・歯周病リスクを調べて作るオーダーメイドの予防管理プログラムです。
メディカルトリートメントモデルの意義
本来あるべきむし歯の治療は、患者様自身がむし歯の原因やむし歯リスクの知識をしっかり身につけ、歯科医院と二人三脚で歯を悪くする根本的な原因をなくしていくことです。
当院では、歯が痛くなってから歯医者に通うのではなく、むし歯や歯周病から歯を守るための定期的なメンテナンスで歯を長持ちさせることに注力し、メディカルトリートメントモデルをベースにオーダーメイドの予防管理を行っています。定期的なメンテナンスとは、患者様自身がむし歯や歯周病のリスクをしっかり理解した上で、セルフケアとプロフェッショナルケア(歯科医院で行うケア)を行うことです。ご自身の歯を守るために、定期的なメンテナンスを受けるようにしましょう。
予防プログラムの説明
当院は、患者様のお口の健康を生涯お守りできるよう、担当衛生士制を導入し、担当衛生士による予防プログラムの説明をしています。担当衛生士は患者様のお口を分析し、オーダーメイドの予防プログラムをご提案いたします。
●歯周病予防(歯周病リスク)の説明
歯周病についての解説と、現在の歯周病・歯ぐきの状態を詳しく説明し、歯周病の理解を深めていただきます。同時に生活習慣をお伺いし、オーダーメイドの予防プログラムを作成します。
●むし歯予防(カリエスリスク)の説明
むし歯についての解説と、現在のむし歯の状態やリスクを説明して、予防意識を高めていただきます。同時にオーダーメイドの予防プログラムをご提案いたします。
アニメーションを使ったわかりやすい説明
歯科衛生士は、検査データをカウンセリングソフト「デンタルフラッシュ」に取り込んで、アニメーションで口腔内を説明します。むし歯・歯周病の詳しい説明や、現在のお口の状態、カリエスリスク・歯周病リスクなどが、アニメーションやレーダーチャートでわかります。お口の状態を理解していただいた後、患者様に合った予防プログラムをご提案します。
治療の流れ
当院は「メディカルトリートメントモデル」に基づく診療を行っています。治療を始める前に、むし歯・歯周病の原因やリスクを知っていただくための説明を重視しています。口腔内の環境を整えてから治療を始めますので、治療開始までにお時間がかかる場合があります。
Step1.問診
問診票をお渡ししますので、問診票に来院の理由などをご記入いただきます。
Step2.検査
検査①レントゲン撮影
顔面全体X線写真を撮影します。
歯の本数、親知らずの有無、顎の骨の状態、顎関節の状態を検査します。
一本一本の歯のX線写真を撮影します。
虫歯の有無、根の先の状態、歯周組織の状態を検査します。
検査②歯周ポケットの測定
歯周病(歯槽膿漏)の状態を検査します。
歯と歯肉の境目に細かい器具を入れて数値を測ります。
検査③プラーク検査
磨き残しを検査します。
検査④動揺度検査
歯周病の進行状況を検査します。
検査⑤口腔内・顔貌の写真撮影
歯肉の状態、冠・詰め物の状態を検査します。
顔貌(お顔の写真)は、お口と顔の調和、笑った時の歯の見え方の診断に使用します。
Step3.カウンセリング・検査結果の説明(2日目)
検査結果をもとに、お口の状態をお見せしながら今後の治療法を具体的に説明し、治療計画を立案します。
また、治療後の予防についても詳しく説明します。
検査結果の説明は、1時間半程度かけて丁寧に行います。
Step4.虫歯のリスク検査と歯周病の結果説明(3日目)
唾液を使い虫歯のリスクを判定します。
虫歯菌の数(SM、LB菌)、唾液の量、唾液の力(唾液緩衝能)がこの検査で分かります。
当日は歯周病の検査結果のお伝えと、事前にお渡しした食事のアンケートの聞き取りも行います。
その結果から、今後虫歯になるリスクが何%あるのかを数値化します。
Step5.虫歯のリスクの説明と歯周初期治療開始
虫歯のリスクについて、検査結果のお伝えを行います。
検査結果をもとに、患者さんに合わせた改善方法や歯ブラシのポイントをお伝えします。
また、歯石の除去などの歯周初期治療を行い口腔内の衛生環境の改善を行います。
Step6.再評価
プラーク(磨き残し)20%以下、炎症(腫れ、出血)が10%以下に改善した後、治療に移行します。
Step7.治療
Step3.でお伝えした治療計画に基づいて治療を進めます。